浮腫・むくみ
浮腫・むくみについて
浮腫とは
浮腫(むくみ)は体からのサイン
「むくみ」とは医学的用語では「浮腫」と言います。 浮腫(むくみ)とは、血管やリンパ管の中にある水分が外側にしみ出し、細胞と細胞の間に過剰な水分が溜まった状態です。
浮腫(むくみ)のメカニズム、タイプについては『むくみ』のページを参考にしてください。
浮腫の現れる場所
『浮腫(むくみ)が生じる場所』は足だけではありません。
✓足(下腿、足先) ✓体幹(胸、背中など) ✓手(特に指) ✓顔面(特にまぶたや唇)
代表的なものとして、足のむくみがあります。身体の余分な水分は、重力の関係で足に溜まる傾向があります。
浮腫の症状
原因によっては受診が必要な場合もあります。
- 脚がむくむことにより靴が履きづらい
- すねを押すと押した箇所がしばらくへこんだままになる
- 全身がむくみ、さらにだるくイライラする
- つけている指輪がきつく感じるようになった
- 生理前に手がむくんで、生理が始まると徐々に消えていく
- 手がむくむようになってから、疲れや息切れが起こりやすくなった
- 最近、朝起きた時に必ず顔がむくんでいる・・・
- だるい日が続いていて、目も腫れぼったくて顔もむくみがち
- 赤ら顔とむくみがひどい状態がなかなか治らない
このような症状がある時、考えられる原因にはどのようなものがあるでしょうか。 足については『足のむくみ』を参考にしてください。
症状から見える浮腫原因の病気
病気が原因の体のむくみ
病気が原因で体がむくむこともあります。考えられる病気は、全身がむくんでいるのか、一部分だけがむくんでいるのかによっても異なります。
全身のむくみ
一般的には腎臓や肝臓、心臓などの異常が考えられます。それ以外の病気を含めると以下のようなものがあります。
- 心不全
- 甲状腺機能低下症
- 月経前緊張症候群
- 腎不全・肝不全
- 薬剤性
- リンパ浮腫
- 栄養失調
- 長時間の同じ姿勢
部分的な体のむくみ
体の一部分(左右どちらかだけ)がむくむ場合には、以下のような病気が考えられます。
- 深部静脈血栓症(静脈にできた血栓が詰まる)
- 蜂窩織炎(ほうかしきえん・・皮膚の感染症)
手のむくみの原因となる病気の頻度によって分けられる
頻度の高い病気
- 甲状腺機能低下症
- 関節リウマチ
- 蜂窩織炎
- 更年期障害
- 月経前症候群(PMS)
頻度の低い病気
- 心不全
- 肝不全・腎不全
- リンパ浮腫
- 薬剤性
- RS3PE症候群
顔のむくみの原因となる病気
頻度の高い病気
- 月経前症候群(PMS)
- 甲状腺機能低下症
- 皮膚の病気(アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、蜂窩織炎、接触性皮膚炎、丹毒など)
頻度の低い病気
- 心不全
- 腎不全・肝不全
- 薬剤性
- クッシング症候群
- 血管性浮腫、アナフィラキシー反応
このように浮腫(むくみ)の原因は様々です。 当院では診察に必要な検査を組み合わせて原因を特定し、適切な治療を行っています。
浮腫の予防
日常生活の予防ポイント
- アルコールは飲みすぎない
- 塩分を摂りすぎない
- 塩分排出を助ける栄養素を摂る
- 適度な運動をし筋肉を鍛える
- 体を冷やさない
- 体を締め付ける服は避ける
- 弾性ストッキングを着用する
- 漢方を取り入れてみる