汗疹(あせも)
ここ数年の夏の暑さ、発汗がもたらす皮膚の症状。暑い季節、発汗により起こる非常に多い症状です。特に近年の気温上昇で夏だけでなく、その前後の季節でも起こる可能性があります。そうなると暑さで吹き出す汗の量も多くなり汗疹(あせも)を発症する場合があります。
都内から近い調布市仙川駅周辺も、都内同様に夏の暑さは変わりません。
仙川駅前すずきクリニックでは地域のみなさま、仙川駅ご利用のみなさまに汗疹(あせも)のケアや治療など行っております。
汗疹(あせも)とは
あせも(汗疹・かんしん)は汗を排出するための汗管が詰まることにより発症します。皮膚に小さい水ぶくれ(水疱・すいほう)やぶつぶつ(丘疹・きゅうしん)ができます。
皮膚は表面から、表皮・真皮・皮下組織の3層からなっていますが、汗がたまる層によって、あせもの種類が分けられます。
- 表皮の一番表面にある角質層にできる水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)は、直径1~3mmの水ぶくれができますが、炎症やかゆみはなく気づかないこともあります。白いあせもとも呼ばれます。
- あせもの中でも最もよく見られる一般的なあせも・俗に赤いあせもと呼ばれる紅色汗疹(こうしょくかんしん)は、角質層よりも深い表皮内に汗がたまりできます。赤い小さなブツブツができ、かゆみを伴うのが特徴です。アトピー性皮膚炎の方がなると、多発性汗腺膿瘍(たはつせいかんせんのうよう)が起こりやすいです。
- 真皮内に汗がたまることにより起こる深在性汗疹(しんざいせいかんしん)は、熱帯などの極端な高温の環境下に長時間いると発症し、熱射病を伴うこともあります。
あせものできやすい部位
乳児や子供 | 大人 |
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あせもがかゆくて、かいてしまうと黄色ブドウ球菌に感染して俗に「あせものより」と言われる多発性汗腺膿瘍(たはつせいかんせんのうよう)になることもあります。こうなってしまうと、人にうつる可能性もあります。
この時期に発症しやすい水虫とも症状が似ることもありますが、 水虫はカビの一種である白癬菌(はくせんきん)による感染症の俗称です。
原因
皮膚の表層ちかくで汗を出す汗腺が詰まったりすることで、溜まった汗に対し皮膚が炎症を起こしたり、膿(うみ)が溜まりそれが炎症を起こします。それが痒みや痛み、痛痒さを引き起こします。
汗をかくこと自体は大切な生理現象なのですが、かいた汗を拭くことができなかったり、長時間洗い流すことができない場合に起こるなど、原因は様々です。
症状
汗疹(あせも)は暑く湿度の高い時に多く発汗した際に出ることの多い症状。
まるで虫にさされたような痒み(かゆみ)や痛みが皮膚にプツッとでてきます。
見た目には赤い点のようなものや白いものもあります。
症状の種類について
汗疹はその症状の起こる皮膚の深さによって種類が分かれてきます。
なりやすいタイプ
年齢に関係なく出る症状ですが、やはり赤ちゃんから小学生がそのほとんどです。なぜなら、汗を出す汗腺の数は生まれた時にすでに決まっており、赤ちゃんの時から大人になってお数は変わりありません。ということは体表面積の小さな赤ちゃんから小学生の子供は汗腺の密度が高くなります。小学生でも大人の約8倍の汗腺の密度。赤ちゃんの場合は12倍と大変な高密度となります。そのために子供は汗疹になりやすい言われ、汗疹で来院する患者も子供がそのほとんどを占めています。
進行すると
子供に見られるケースでは、汗疹をかきむしり、さらにばい菌がはいることにより症状が全身に広がる「とびひ」になる場合もあります。
また多発性汗腺膿瘍(たはつせいかんせんのうよう)の発症にも繋がります。黄色ブドウ球菌の感染により痒みを伴うしこりが何箇所にもできる場合もあります。
汗疹の治療
肌を清潔にすることで自然に治ることも多いです。
かゆみがある場合は、ステロイド外用薬を処方します。
更にかゆみがひどいときは、かゆみ止めの内服による治療も併せて行います。
多発性汗腺膿瘍(たはつせいかんせんのうよう)になってしまうと、抗生物質の内服をすることもあります。仙川駅前すずきクリニックの漢方内科では、漢方薬を処方することもできます。
●水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)の場合
基本的には日常のスキンケアで改善する症状です。間違った洗顔や手洗いを行わないよう診察でお伝えいたします。
●紅色汗疹(こうしょくかんしん)の場合
スキンケアなどで症状が進行し改善しない赤いプツの出る紅色汗疹の場合には治療が必要です。
塗り薬を短期間に処方することで全身に広がる前に治療していきます。
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